矢山利彦コラム

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山岡鉄舟の美事な死に方を納得理解するには・・・

ヒーリングへの道しるべ  2009年3月 『ほろとろぴっく通心』より
山岡鉄舟の美事な死に方を納得理解するには・・・

山岡鉄舟の美事な死に方を納得理解するには、生き方を調べてみるしかありません。
鉄舟居士自叙伝に「・・・前略 十三歳の頃より禅学を好みたり。この志を起すゆえんは、武家に生まれ、非常の時敵に向ひ、死を視ること帰するが如きの不動心たらんには、丹を練るに在り、丹を練るには何をもって第一とするかと。・・・後略」とあり先祖が剣法と禅道を極めた人であり、戦場に赴くときに「吹毛曾不動」という禅語の旗を背中に帯して戦功をたてており、自分も禅により丹を練るのが最もよいと思ったので、五人の禅の師家について修行し印可を得たとあります。

ここで「丹を練る=練丹」それを禅によって行うというエッセンスが見えてきます。
練丹とはいったい何でしょう。丹とは精錬した薬、道教不老不死の薬、長生の薬と言われています。
丹を外から服薬すると外丹の法といい、体内に丹を創り強化することを内丹の法といいます。
鉄舟居士の練丹とは、後者の内丹法のことを言っています。
そしてこれを禅によって実践し完成していくというのです、ここで禅について知識のある方は、ちょっとまった。
禅とは、座禅により心を安定、統一させることにより宗教的叡知に達しようとする修行法を言うのであって、長生のための丹を求めるものではないはずと思うでしょう。
不老長生と宗教的悟り、なんだかカテゴリーがちがうのではないかと思うのは当然でしょう。
しかし、ここに人間の秘密があるように思えるのです。
禅僧にこの秘密を解き明かし、臨済宗中興の祖と称された江戸中期(一六八五~一七六八)の名僧、白隠がいます。
鉄舟居士も、もちろん白隠に深く傾倒していたことが記録されています。
白隠は二十四歳の時禅の悟りを得たのですがその後、いわゆる「禅病」という重い自律神経失調の状態となったのでした。
このとき内丹の法をある仙人により伝授されて、美事に「禅病」快癒させたのでした。
その後この内丹の法を「夜丹閑話」などに詳述して後進の為に道を示してくれています。

実は私もこれを研究して大きな益がありました。
剣法をやりながら禅と内丹法をやり、禅をやりながら内丹法をやる鉄舟居士と白隠に共通する内丹法が重要性をもって浮かびあがってきました。

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