矢山利彦コラム

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前回に続いて矢山先生が『空海の言葉』を、やさしいく分かりやすく解説しています。

ヒーリングへの道しるべ 2011年6月 『ほろとろぴっく通心』より
前回に続いて矢山先生が『空海の言葉』を、やさしいく分かりやすく解説しています。

(前回のつづき)

一、「曾(かつ)て我の自性を観ぜずんば、何ぞ能く法の実諦を知らん」
十往心論巻第一

 自分とは一体どういう人間なのかという疑問を持ち、自分の心の動きを観察し続けていると実に様々な心模様が見えてきます。そしてそのうち自分を観る自分が目醒めてきます。そうすると自分の心と外の世界がつながっているということに気がついてきます。ではどんな心のあり方で生きればよいのでしょうか。心を天地の理法に沿わせて生きるにはどうすればよいのでしょうか。(それを今から説き明かしていきましょう)

 二、「中区に佇(たたず)みて以て玄覧(げんらん)し、情意を典墳(てんぷん)に頣(やしな)ふ」
文鏡秘府論

 問題の中心は何なのですか。そこに静かにとどまって奥の奥までよく見て下さい。そうして自分の感情や本当にやりたいことを考えて下さい。そのとき古典にある先人の叡智をよくよく噛み砕いて自分の栄養とすることが大切です。

 三、「心病衆(おお)しといえどもその本は唯一のみ、いわゆる無明(むみょう)これなり」
十住心論巻第一

 人はなぜ悩み苦しむのだろう。悩み苦しみは数限りなくあります。しかしその根源は実はただ一つなのです。それを無明と言います。無明とは心の中が暗く見通せないことです。では心を明るくするにはどうすればよいのでしょうか。それを釈尊は示してくれているのです。(一緒に学んでみませんか)

 四、「遺教経(ゆいきょうぎょう)にいわく、この故に、汝等、当(まさ)に好んで心を制すべし。これを一処(いっしょ)に制すれば、事として辨(べん)ぜざるということなし」
十住心論巻第六

 遺教経にはこう書いています。あなた方は、心が様々に乱れることを振り返ってみたとき、気持のよくないことに気がつきませんか。平安な心となることを好んで下さい。そして心を一つの対象に集中することができれば、つまり寝ても醒めてもそのことを考えれるようになれば、何事も成し遂げることができるのです。

 五、「近くして見難きは我が心、細にして空に遍ずるは我が仏なり。我が仏は思議し難く、我が心は広にしてまた大なり。」
十住心論巻第九 

 自分の心はすぐ近くにあるのに見ることが難しいものです。しかし、自分の中にはすべての束縛から解き放たれた仏心があることに気がつくと、それはとても微細なことから極大なことまで認識することできるのです。そして時空を越えた力を持つことがわかってきます。その仏心は知的な理解の範囲を越えていますが、自分の心を仏心と一体にすると、自分の心はどこまでも大きく広がっていくのです。

(つづく)

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