矢山利彦コラム

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ヒーリングへの道しるべ 2012年2月

(前回のつづき)

では十住心論の十の意識のあり方をごく短く紹介いたします。
空海が残してくれた意識の成長進化のスケジュール表

第一住心異生羝羊(いしょうていよう)心

 羝羊とは牡羊のことで、食欲と 性欲、物質的な欲望に支配され、 他の因果の理法などの哲学的な ことにはまったく興味がない、そ のため異生(=異なる生)すなわ ち輪廻のなかで浮き沈みして生 死をくり返している心の段階。

第二住心愚童持斎(ぐどうじ さい)心

 愚童、すなわち本質的な理解や 認識をするには至っていないが、 佛性の種子が目覚めて、精進潔斎 を行ったり、悪いことはしないで いようという心の段階。

第三住心嬰童無畏(ようどう むい)心

 嬰童(みどり児)が、母親の胸 で安心して畏(おそ)れがない状 態のように、何かの宗教や教義に 心のやすらぎを見い出す心。母の 腕に抱かれているためにひとつ のワクのなかにいて、頼れる存在、 すなわち教祖や司祭の存在を必 要とする心の段階。

第四住心唯蘊無我(ゆいうん むが)心

 蘊とは、人間を成り立たせてい る要素という意味で、この身心は、 「色・受・想・行・識」の五蘊が、 内的外的条件により仮に集合し たものであって、永遠不滅の自我 というものは実在していないと いう釈尊の教えを知った声聞(し ょうもん)の段階。

第五住心抜業因種(ばつごう いんじゅ)心

 業と因の種を抜く心。人は人生 のさまざまな苦をも含めて基本 設計図を、自分自身で中間世で描 いており、これを業(=カルマ) と言う。この業と、苦を生起する 因子(十二因縁)の種を抜こうと 努力を開始した心の段階をいう。 この段階では、業(=カルマ)と いうものの存在を認識する力と、 具体的な訓練のプロセスが含ま れている。

第六住心他縁大乗(たえんだ いじょう)心

 他の人に対してわけへだてな く縁にふれて、大乗の心を生じる 心。抜業因種心のステージで、自 分自身の苦の原因を認識し、それ を抜く訓練を積むと、認識の力が 高まり一定の力を持つようにな る。そうすると、縁にふれて困っ ている人を見たときに、「こうし たらいいですよ」とアドバイスで きるようになってくる心の段階。 自分がドジを踏んで苦しみ、それ を乗り越えた人たちは同じよう なころで困っている人を見たと き、アドバイスしたくなるのが自 然でしょう。

(つづく)

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