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創刊号(1994.9.25発行)船井 幸雄×矢山 利彦【4】

世のため、人のためになる事なら、
サイババだけでなく誰にでもできるはず


矢山:ところでサイババさんは凄い能力を持っていて、サイババさんの周囲にも弟子の方がたくさんいるのですけど、弟子の方は自分もそういうふうになりたいという視点はないのですね。
自 分の病気をアッという間に治してもらったということで、サイババ病院の院長をしている方ですけど、「私は血の一滴までサイババに捧げます」という話しをさ れるのです。だけど、私ならサイババさんがそんなに病気を治すのだったら、サイババさんが病気を治す原理を研究して、できたらそんな事ができる機械を作っ たり、そんな事ができる人間を増やしたりするのだけどな、という発想があるのです。

船井:その通りだと思いますよ。

矢山:そのあたりは、サイババさんの奇跡があまりにも凄すぎるというか、あまりにも隔絶しているので、見えない世界の事は全部サイババさんにお任せして、この世のことだけを一生懸命やると、そういうふうになっているのですよね。

船井:世のため、人のためになる事だったら、同じ人間のやる事だから人ができない事はないと思います。それも意識のレベルの問題だと考えたら全部わかるのでね。

矢山:だから弟子の方で、小型サイババのような人が続出していたら、私は凄いなーと思う。もしかしたら弟子入りしたいくらいに思って行ったのですけど、小型サイババみたいな人はいないのですよね。

船井:だから、糸井さん(注4)が書いていたのは正しいと思います。ヒットラー・フロイトの定義というのがあって、ヒットラーが考えてフロイトが証明したのか、フロイトの考えをヒットラーが取ったかは知らないけど、組織体を作るには、あるいは一つのものをよく売るためには、どうしたら良いかという原理があるのです。まずシンボルを作れ。シンボルはとことん権威をつける。そのシンボルは自分で自分を否定してはならない。教えてはならない。

矢山:教えたらいけないのですか?

船井:ええ、教えてはいけない。最後は、自分を偶像化して 教典を作って、布教書を作って......と、徹底的にやればうまくいく。こういうヒットラー・フロイトの定義があるのです。私はそれがいやなので、やっぱり教え て、できる人が増えたほうが人間として正しいのではないかと思うのです。

矢山:私も前からあまり欲がなくて、良い事は人にいつも教えたいなと思っているのですけど。

船井:勿体ないと思うのです。見せるのだったら、教えてあげたら良いと思うのです。

矢山:そのうち何人かできるようになったら、楽しいのじゃないかと思うのですけど。

船井:だけど、見せるだけの役割かもわからない。サイババさんだったら教える事もできると思うのですが。ただ、彼はエゴのあるのには教えられない。できる筈がないから、という論理で割り切っているのじゃないかと思うのです。

矢山:エゴがある人間には教えてもできない?

船井:できない、ということじゃないですか。だけど、物質化現象なんてエゴがあっても、多分できるのじゃないかと思います。

矢山:空中から何か持ってくる人はいますからね。日本でもサイババの事がだいぶんテレビなどで紹介されていますけど、日本人はいろんなものを取り込むのが上手で、しばらくはサイババブームというか、サイババに注目が集まると思いますね。

船井:それは良い事だと思います。ただ、サイババは絶対だという発想は問題だと思うのです。というのは、自分でシンボルになった人は、自己否定を一切してはならないから始まって、シンボルを否定をする者が身内にいたら全部切ってしまえ、というような事とかがあるのです。

矢山:教えないと言うのは?

船井:相談相手にならない。人々には自分の姿から勝手に判断させて、自分の思う方向にいくように仕組んでおいたら良い。教えてはならない、相談相手になってはならない。それから、不確かな事をやってはならないとか、いろいろいろいろあるのです。

矢山:教えてはいけないというのが、やっぱり私は非常に引っ掛かりますね。

船井:だから「君らにはわからないだろうから、教えないけどついて来い」くらいの発想でやっていったほうが、組織体としてシンボルとしてうまく成り立って確立するという事です。
矢山:ついて来いですね。

船井:このあたりは、日本の天皇家というのにも見事に当て はまっているのですよ。あそこに何かあるかわからないけど、ないかもわからない。言わないからわからないですね。みんな奉って足を引っ張らない。そういう 存在なので、何かあるかもわからない。何もないかもわからない。こういう状態で自分からはっきりさせないほうが良いというのが、ヒットラー・フロイトのシ ンボルの条件なのです。

矢山:良い事をどんどん公開していくというのとは逆ですね。先生はたくさんお書きになって、良い事をたくさん公開されていますね。

船井:私はそういう意見ですね。人間には、足し算型と引き 算型があって、大組織とか大企業になると、悪い事をして失敗したら足を引っ張られるのです。一回、引き算の事をやると一切出世しない。だから何もしないで ボヤーとして引き算型でいくという人と、変わった事をやる、教えるという足し算型の人がいる。足し算型だとたまに失敗もあり、足を引っ張られますよね。 引っ張られてもなおかつ教えるというのが、取り敢えず私は人間として必要なのではないかと思うのです。
私でもよく言われるのは、「ややこしい事は止めて下さい。はっきりわかりもしないのに、あれは本物らしいなんて言うから問題が起きるので、そんな事は止め て下さい」と周囲から言われてます。しかし、私のような人間がいないとまた世の中に普及もしないし、興味も持たれない。その中から本物が出てくるかもわか らないしね。だから、私は足し算型の生き方のほうをしているのです。人が失敗したら、あれは失敗だとか、ばかな人だと言って生きている人もいますね。それ も自分の生き方だけど、できたら足し算型で生きたら良いのじゃないかと思いますね。そして、積極的に知らない事に取り組んだほうがいいと思います。ただ、 論理的にある程度納得できない事は、あまりやらないほうがいいと思いますね。でも、やった以上は自分の責任です。

矢山:論理的に納得すると言う事と、自分が責任を取るというのはとても大事ですね。

船井:それは人間で一番大事です。自分の生活とか、自分の周辺とかは、自分の責任で引っ張って来たのでね。

気がわかるようになると、
認識できる波動の幅が広がる。


矢山:気とは少し外れますけど、気功と霊的な事と繋がる部分が少しありまして、気功を少しやった人が、何か霊的なものが付いているというふうに患者さんに言って、それはわからない人には脅しみたいになるのですね。のべつまくなし、何か付いているみたいな事を言って、付いているのを取ることに今度は快感を求めているというようなグループもあるのですね。病気は全部霊障だから、霊障を取れば治る、医者に行く必要はないと言っているグループもあるのです。

船井:みんな波動なので、自分の波動を高めればそんなものは付いてこなくなります。波動を高めるのは意識の問題であり、意識のレベルの問題を知るために気がある。
勿 論、気がわかったら、自分がわかる波動の範囲、認識できる波動の範囲が広がるから、その中に霊障的なものが入ってくるかもしれませんね。でもレベルをもっ と高めたら、それを通り越せることがわかるように教えて、気功を教えたらいいのじゃないでしょうか。私は(頭頂部を指さしながら)、こっちの意識レベルが 強いから、オーラが見えるようにしてあげましょうとか言われますけど、そんなのはすぐできることですよ。広げたらすぐできるのですね。意識レベルが高まっ たら、認識できる波動の幅が高まっていろいろわかる。人間というのはややこしい事がわからないで、これだけしか今わからせてもらっていない。でもたまたま たくさんわかったら、それだけの責任を持たないといけないよと言う事も教えておいてほしい。

矢山:わかったら責任というのが生じるわけですね。

船井:当然わかったら責任を持つ。一番脅して商売をしてい るのが、お医者さんとあと一つは占師というか霊媒者。だからお医者さんには、もう脅すのは止めなさいと言いたいですね。私は図太いから、何を言われても医 者の言う事はそれはそれとして、自分で判断してやるという癖があるのですが...。それと霊能力のある人はみな脅しますよね。

矢山:そうですね。脅しはいけないですね。

船井:脅したってこっちのレベルが上がったら、そんなものはどうでもいい。そんな脅しよりも自分のレベルを高めるにはどうしたら良いかといったら、ちょっと我欲を無くしてちょっと感謝したら、ピュッと上がりますよ。
少 なくともデルタ波という脳波が常時出ているときは、脅しなんてこわくない。一番良いのは、矢山さんに教えてもらった脳波計イーバを使って自分で見る事です よ。デルタ波が出るためにはどうしたら良いかというと、愛をいっぱい出し、我欲を減らすと出ますよね。そうしたら変なものは付いてこない。

矢山:脳波計を使っていて思うのは、「こんな状態がい いのですよ」と言葉で言っても、なかなか本人にはわからないのです。でも脳波計を見るとベーターがたくさん出ていて、気功をした後、気を入れてもいいです けど、スーと脳波が安定した状態になりますよね。その人の内部感覚というのがあって、「こういう状態なのだと覚えて下さいよ、これをいつも自分で作ったら いいのですよ」というふうに使っているのです。そうすると、気功をやった人は非常に自信を持つのですね。「ああ、こうしたらいいのか」と。

船井:矢山さんには、脳波に関する本を書いてもらったらいいのです。これは私が書きたいけど、わざと押さえているのです。矢山さんが書くと良いと思います。

矢山:わかりました。

船井:脳波と健康とか、脳波と生き方とかね。そういう本を出してもらったら良いと思いますね。

矢山:テーマはそれに絞り込んだほうがいいですね。

船井:そうですね。イーバだけでなく、他のも一緒に併用しながら使ってみた方がいいと思います。そうしたら霊障なんか大した事ないnのがわかるはずですよ。自分の脳波のレベルが低い時には、あまり引っ掛かってこないし、大して影響は受けない。

矢山:イーバを、一つの意識のレベルの覗き窓というか、測定器にする。

船井:ええ、ちょうどいいと思うのです。見せなければわからない。

矢山:非常に客観的というか、わかりやすいですね。脳波をキーワードにして気功をしていきましょうかね。

船井:それが良いと思いますよ。
私は高いのも低いのも、自分で自由自在にやっと出せるようになったところです。うちも今、全員に脳波を測らせているのですが、私が低いのばかり出してこれが良い、なんていうといけないので、上から下まで出したのを置いています。

矢山:先生はベーター波も出せるのですか?

船井:出せます。このあいだやってみました。みんなに見せるためのモデルを作ったのです。これは私の脳波だと言うと、皆がわかってくれるのです。「会長がこれだったら安心できます」と言って。
これ(右図)ですが、見事なものでしょう?

矢山:これは凄い!これはベーター波は自分で意図して出したものですか?

船井:そうです。そして、スパッと消したのが矢印の部分です。

矢山:ベーター波を出す時は、あまり愉快じゃない事を考えるのですか?

船井:そうです。

矢山:しかし、これをする時、あまり気持ちは良いものじゃないでしょう?

船井:良いものじゃないけど、これを見せるとみんな安心するのです。これを見せないとうちの社員は誰もやらないですよ。

矢山:私もベーター波はあまり上手に出せなかったのです。嫌な事を考えたら多分出るなとは思っていたのですけど。

船井:心配することですよ。それと、「あのやろー」とか思うと、ベーター波がドッ出てくる。本当に面白いですよ。

矢山:極端に変わりますね。

船井:変わりますね。そして脳波を消して下さいと言われて、スーと消したのがこれですね。

矢山:これは極端ですよ。ここは脳波が完全にゼロです ね。ちょっと面白いことがあったのです。いつも上手に脳波を変えられる気功を一年位した六十六才の方なのですけど、ある時測ると、もうベーター波ばかり出 ているのですね。自分で下げてごらんと言ってもできないのですよ。「何か心配事があるでしょう?」と聞いたら、何か家庭の事で凄く心配事があると。それで 「脳波でちゃんとわかるのですね」と言っていました。

船井:それは絶対そうだと思いますよ。

矢山:気功をしていない人でも、本当に心配ばかりしま くっている人にかけると、やっぱりベーター波ばかりですね。気を送ってやったり、呼吸法をちょっとさせてみたりすると、簡単に脳波が下がるのです。下がっ たときの状態を見せて、「こういう状態を長く続けて下さい」というふうに話をしていくと、言葉を使って説得するより、非常に効率良く、「なるほど」という ふうに受け取ってくれるのですね。だから、非常に重宝しています。そういう事をわかりやすく本に書けばいいですね。

船井:データーをふんだんに使ってやってもらったら、面白いのじゃないかと思います。これはもう矢山さんの分野ですから、私が書きたいけど触らないでおきます。

矢山:ありがとうございます。経営者も脳波が低いほうが非常にうまくいっていると言うのを先生に一言書いていただきましょう。

船井:いいですよ。経営者を測ってもらってもいいですね。経営者も意思決定する時や迷った時に、途端にベーター波が出ますけど、部屋に戻ってフッとした時にスーと下がっている社長の会社がいいですよ。

矢山:自分で感覚をつかんでいる人ということですね。 どうも長い時間ありがとうございました。


注4:糸井重里=パルコの「不思議大好き」など日本を代表する広告クリエーター。

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